昨日のが!

http://d.hatena.ne.jp/nodada/20061202
この昨日の続き。
tnさんのコメントでお知らせしてもらい見ましたが・・・あーところで私世界日報初めて読んだんです、おはずかしながら。と言っても引用文なんですが。(あ、今知ったけどこのブログって・・・!)
http://d.hatena.ne.jp/bruckner05/20061203/p1
あー、て感じです。ぶぁあっくらぁっっしゅ!
相変わらず観念的なことをつらつら書かせてもらう。あと、超長い。

いや、てゆーかね?私も偉そうにいえないんだけど・・・(無知だし)でも、なんか・・・ジェンフリ批判するワリに言葉気をつけないんだね。

条文は、男による女への差別は、「男は仕事、女は家庭」といった男女の役割を固定的にとらえる社会的、文化的に培われてきた性差「ジェンダー」から生まれている、という考え方が基調となっている。

私ね?いい加減こんな初歩的アレゲなこと言ってたら世界水準置いてけぼりだと思うのよ。それは「ジェンダー」そのものではなくて「ジェンダーロール」でしょ?!はいっと。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%80%A7%E5%BD%B9%E5%89%B2
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC
ついでにジェンダーも食べてください↑。
ついでに言うと、私も「文化的社会的性」と捉えてます。多分多くの人がそう思ってるはず。*1
私さ、確かに日本の市条例でジェンダーという言葉を使うのもなんだかなぁと思う。正直意味が分かりづらいし、はっきりとは説明できない。(性がなんなのかわからないし。)
でも男らしさ女らしさの否定だ!として「ジェンダー」の言葉を一掃ってわけにもいかんだろう・・・。だから〜!まずジェンダーの言葉が混乱してるのに目を向けようよ!ね?

はっきり言ってジェンダーロールを否定しない条例なんて根本的に言って要りません。そうではなくて、性別役割分業だろうとなんだろうと、個人のあり方を規定もしくは推奨する形をとらなければそれで良いではありませんか?公的機関が、市民に対してライフスタイルを規定するような要求を突きつける文言はしてはならないのでは?え、違うのか?わからない。でも、それは個人の領分じゃないかな。
つまり、条例など公的な文章は、常に公共の福祉に反しないことや、何らかのイズムに偏向しないことを気をつけなきゃいけないと思うんだ。しかし、それとは別に、ライフスタイル(家族のありようとか)の規定なんかをしてもいいものなの?法律とか社会に対して疎い私だが・・・なんにしたって、なにも人生を固定的に捉えさせなくていいと思う。

男女のその特性を生かし、必要に応じて適切に役割分担しつつ

(改廃案の第2条の文、男女共同参画社会とは〜からの引用)なんて書かなくていいです。
え?別に「男女の特性」なんて生かさなくていいじゃん?生かさずに男女平等の理念に則り生きていけばイイじゃない?
それともなにか?男女共同参画社会とは、なにはなくとも「男女の特性」だけを生かして培われる社会のことを言うのか?じゃあ、私要らない。そんな社会イラナイ。
あのねぇ、「男女の特性」なんて明記するならその中身くらい指摘しときなさいよ。いわゆる、「男らしさ女らしさ」でしょ?とくせい、って言うのは。  はぁ…。男女の関係性を書く条例に曖昧な語彙を使っていいと思ってんの?それだといかようにでも解釈できるじゃないよ。いいのか?「俺は男だから育児家事はせん!それが男らしさだ!」とか言うやつにいいように使われるぞー(家庭内等でも)。「だって条例にも書かれてるし。・・・俺はそれが男らしさだと思ってるし、尊重してくれよ?」てどんだけでもテキトウに解釈できるんですよー、「らしさ」なんて。そんなこと言うやつからしたら、らしさ論は「男の特性って力強いし力仕事が出来るってことで。女の特性ってきめ細かいし共感力あるし男のサポートできるって部分だよな?」て特性をあれやこれやと屁理屈固めちまえるものなんだよ。男らしさ女らしさが具体的に指し示せない物だとすると、公的な文章として相応しくないでしょう?
性差の中身自体、学者の間でも意見が分かれるんだから、「男女」の関わる条例はより中立的なほうがいいと思うんだが。要するに男女平等を目指すなら*2男女の特性(らしさ!)なんて明記しなくてもいいんですよ!わからないんだから!もう・・・!それとも誰か私に男らしさ女らしさを説いてくれるんですか!?少なくとも条例見てる限り分かりません。

では、先に最後の方のところに移ろうかな?
ジェンダーフリーは行政主導で打ち出され広められたってのもあるでしょうし、戦略的恣意的に普及されるってのは当たり前でしょ。戦略なんだから。なんの意図もなく和製英語なんて作るわけないでしょ。それがなんだよ。

「このため、条例の一部修正では不十分と判断し、条例案から「行き過ぎた性差の否定だ」としてジェンダーの概念を一掃した。」

て、あいたー!あの・・・・・、保守VSフェミの戦いじゃないんですから。(市民のための条例・・・だよね?)文意を読み解いて不適切不十分な箇所を訂正すればいいんじゃないですか?ていうか、たとえ保守派が保守観念を基に作った条例であっても、それだけで私も否定までは出来ない。なぜなら、そういう思想対決ではないんですから。条例文が具体的にどのような効力を持ち、なにを排斥してしまうかが重要。実際にジェンフリを基に作っていたとしても、必ずしも悪いとは言えない。ならば一個一個丁寧に検討していく必要があるでしょ?本当に性差を否定したかどうかとかさー!全国規模で恐いからいっそ気に食わない言葉は一掃すべきとかどうとかじゃなくてさー。…子どものけんかじゃないんだから。
ていうか、それ↑って・・・・「ジェンダー」が「ジェンダーフリー」であるとの思い込み? ・・・。ブルブル
(チョット関係ないけど、ジェンダーって言葉はすごい混乱するのが癖みたいよ?的例文↓もっといいヤツあったら後に挿げ替えます。)http://homepage.mac.com/tomomiyg/gfree1.htm

更に突っ込む。

自民党「過激な性教育ジェンダーフリー教育実態調査プロジェクト」の調査によると、ジェンダーフリーの教育現場への浸透により、「男女同室着替え」「男女混合名簿」「男女騎馬戦」、さらに、過激な性教育など、3520件の問題事例が確認されている。

成城トラカレさんか「バックラッシュ」本の宣伝ブログにある2006−7−24あたりの公開記事読むといいよ。
あとさ、現条例は2年かけたと言うが、高安氏は「2カ月議論の時間を持った!」と言ったらしい。比べると凄い違いなんですけど。それでもすみやかに見直すのが役割ですか?
はい、もういっちょ。

条例案提出の意義について、(1)日本の歴史と文化、宗教観を否定し、性差を否定する過激な思想を排除する(2)思想的背景があるものを子供に刷り込むことを防ぐ(3)過激な条例に対する良識ある男女の公正な判断を促す――

はい、上に書いたことを繰り返します。条例によって思想的背景が刷り込まれるかどうかなんて高安氏ひとりに判断してもらわなくても宜しい!思想背景がどうとかではないでしょ?!文章自体を読みなさいよ!
思想によって偏向してるなら直せばいいけど、「子どもに刷り込むのを防ぐ」ってことは客観的に考察してみないとわからんでしょうが。なのにジェンダー概念そのものを一掃って・・・。え、だってジェンダー概念って(ジェンフリという名の)思想的背景そのものなんですか?社会学でも使ってると思いますが・・・・。んで、過激って何がどう過激なんですか!?その基準を教えてくださりませんこと・・・?私、定例会見に行ってないからわかりませんが・・・。具体性は何処?
条例文で文化宗教観を尊重すべきかどうかなんて私みたいな素人には分かりません。(3に至っては意味が分かりません。)ですが、改廃案は実際の運用の際、方向性が偏らないでいられる物なのでしょうか?きちっと検討していきたいですよね。つーか、しろ。


あと、本題(←今から?!)
http://share.or.jp/health/rh/index.html

以下「リプロダクティブヘルス/ライツ」性と生殖に関する健康と権利とかなんとかについて書かれてるウザイ事。

子供を産むか否かの決定は女の権利だとする「性と生殖に関する健康と権利」を明記する。これは一方的な女性の権利の主張で、

そこで条例案では、「性差」と共に「家庭」を尊重し、「父性、母性の役割の重要性」を強調。「子を産むという女性のみに与えられた母性を尊重するとともに、育児における父性と母性の役割を大切にし、心身ともに健康で安心して暮らせる家庭」を実現すべきだとしている。

(太字部分引用者の記述)
ふざけるなと言いたい。
これ書いてる記者(というか高安氏?)、自分で書いてて気づかないかなぁ。女性を子どもを生まさせたり、育児させたりと、勝手なご都合で要求を強いていい存在だと思うなよ。

改廃案から少し話をそらしここで、あえて変なことを言わせて貰う。そもそも世の女性は常に「女」であるのか?どのような意味で?
勿論、この場合(引用部分)において女性は「産む性」とされている。果たして本当にそうか?違う。そんな事誰でも分かってる。
厳密に言うならば「性染色体と共に子宮や卵子、性腺がメス(女性)型である者」が「産む性」を持つとされるだろう。所謂先天的な女性であり、尚且つ出産できる器官と能力を身体に有し、妊娠出産に耐えうる状況である者が妊娠出産ができるのである。当たり前。*3
女性である。という条件は、必ずしも「産む性」を持つ点にだけあるわけではない。
妊娠能力の有無だけを言うなら、女性は時に女性ではないのだ。失礼な事を言ってしまってるが、そういう論理になるのが「女性への性役割の強要」だと思うの。言葉には気をつけろ、と。
そりゃさ、確かに男は妊娠できません。*4だからと言って、世の全ての女性が常に妊娠するかどうかわからない。不妊の女性を女性でない、というわけにはいかない。(表現が不適切かもしれない、なにかあればコメント等お願いします。)なのに、このように無条件的に簡単に女性を産む性とするな!  関係ないと思われるかもしれないが、一応クィアの私としてはこのような認識の仕方は見過ごしたくないんです。なので、注意点として言わせて貰いました。


さて、また引用文について更なる突込み。
あのな、女性が性と生殖に関わる権利や健康を持つのは当たり前だろう。勿論男性陣の中に妊娠した人がいたらその人も持つべき権利だとは思うが。*5上記の部分のような注意点はあるが、確かに「女性」という範囲内に生殖の機能が見られるわけだ。出産ができる者が、実際に女性にしかいないのであれば女性がその能力に関しての権利を訴えるのは当たり前でしょう。記者が男性かどうか知らないが、女性が持っている部分の権利を女性が訴えて何が悪い?というか、保障しなくていいと思ってるのん?
もし射精する権利(?)を社会的な拘束力で押さえ込まれたら、世間一般的な男衆だって不当だと感じるだろうが(もっといい例はないのかっ?!)。はい、このときは射精しないでくださーい。はい、日に何度も射精しないでくださーい。はい、お国のために射精の仕方はこうしてくださーい。などと言われたら泣くぞ、私。(いや、別にどうでもいーかもしれないけども・・・。)
人の性(身体性)に他者(まして国や市)が注文つけていいと思ってるんかい〜(・∀・Юзパコ!!
いやね?自分が持ってる部分を母性とか父性とか、限定的なところに還元させると自己決定がしづらくなると思うんだよ。ほら、「母性」だって好き勝手に解釈できるからさ。搾取されやすいの。その上母性を女性に強制的に担わせると言うことは母以外の選択肢を視野に入れないということだ(違うというなら双方をちゃんと分けろ。)。というか、女性を母性のあるものと限定した上でリプロ以下略を明記しないということは、市が女性を「産む性」として一方的に扱いたい趣旨があると見ていいだろうよ。てゆうか読めるもん、私。*6だから、この場合で言うリプロダクティブヘルス/ライツを保障しないみたいな態度を取るのはいかがなものかと思ったんだよ。だって、「性役割分業をしてもいい」などと、当人達が考えるべきことをわざわざ市が条例として宣言しており、更に。わざわざリプロ以下略を条例から外すんだよ?どういう思想背景があるんだろうね。

自分の持ってる性的な部分を自分でコントロールできないってのはそれはそれは苦痛であり、不当だと思うぞ?!女性が(広い意味での)女性にある重要な部分を、誰かが管理する権利があるわけないと思うし。ましてや、他人(男や社会)の所有物扱いしていいはずなんてない。(少なくともこの記者はそういう視点だ。高安氏もな。)女性を道具としてみるのはそろそろやめたらどうだ?見苦しい。憎いし苦痛だ・・・。

高安氏は言う。

、「女性が家庭から出ることが推奨され、専業主婦がさげすまれる社会的風潮がつくられた」と批判。「その結果、空洞化した家庭の中にお年寄りや子供が取り残され犠牲になっている」

あのな、そうやって暗に女性への役割を期待して、“女性という立場”を固定化させて扱おうなど厚かましい驕りを悠々と語るなよ。*7
そんな心配せんでも日本の男性の育児休業の取得率は1%にも満たないよ。http://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/K2006120101330.html  よかったな…?
おめーな?親や子の介護を(「母性」だか何だか知らねーが)女性に丸投げすんなよ。そんなときこそ、地域だの共同体のあり方を問えばいいのにー。ずりーぞ、なんか。社会全体のことだろうがっ!押し付けて逃げんな!そんな事を盛り込むための条例なんですかぁあ?!
レダカラオトコナンテ!!
あ、自分で言っといて耳がいたい。どうしょ…。
まあ、この改廃案が通ったらすぐに女性が搾取されるとは限らないわけですが。(モチツク!)ただ、必要のないものをこんな形で推し進めようというのは社会的視線で見て危険なものに映るものではないだろうか?男女平等が、こういう条例が作られることによって阻まることはあってはならない。そのことは確かだろう。


まだ書かなきゃいけないことがあるが(我がことです)、また更新のときかここで追記かする。明日は暇だからって長いこと書いてしまった。いつも読んでる方にはすまないと思ってるのよ?

*1:ただし、社会的文化的性差あるいは性別、として使ってる人も多いかな?実際そんな文意で日本学術会議で使われていた。でも私はジェンダーを性差と性別に訳すとどうもピンとこないとこがあると思うのよ。性差性別と訳すならいっそ言語を細分化してくれい。あ、詳しくはwiki参照がよろしいようで。

*2:本当は目指さないんですか?そうですか。それはそれは、無知ですいませんでした。

*3:念のため。MtFの人は女性ではない、などといいたいわけではない。ただ、“妊娠出産・・・それらは「女性だから」あることなのだ”という認識が誤りだということを指摘してるだけです。ここでは「女性」の枠を固定的に捉えるな、といいたいのです。もし不快にさせていたらすいません。

*4:セックス(この場合肉体的性)に関しては多様な特徴を持つ方もおられるだろうが、私は詳しくないので申し訳ないがパス。至らない点はすいません。

*5:ここでもまたある特定のマイノリティの人がどうなのかよく知らないからこのように言いますが、もし不適切な点ありましたらお知らせください。誰か!ご教授を!

*6:つまり「(ジェンダーに対して)限定的な向きの条例を作ったということは、裏返しに言えば搾取したい意図の表れでは?」という意味でそういうことが言えると思う。そのような効果を期待する内容だもんね。只、「尊重をしないとは言っていない!」などと反論されるかもしれないが、条例で一つのスタイルを推すということはそういうことにも繋がる可能性があるわけだ。しかも改廃案は、一つのスタイル(家族、母性父性)を尊重はしてるが、他の在り方を尊重出来てるか?という危惧にも配慮する必要があるだろう。

*7:全然暗じゃないか・・・っ?!↑