久々レビュー♪

(ネタバレ注意!)

またあした (スーパービーボーイコミックス)

またあした (スーパービーボーイコミックス)

本誌でちょっと読んだことがあって、確か当時「求めてたビジュアルでのBLがある〜」て思ってたような気がします。そしてコミックスでは後半になるにつれ絵が上手くなっていく。

生ものっぽ〜いコミックスでした。だんせいどうせいあい〜て感じ。所謂「イカホモ」てヤツではないですけど。
なんつーか、コレ読んで思ったのはゲイモノであるようなのにちゃんとBL、みたいな。

お話は全部で3カップル。最初は半端な敬語の年下ガテン攻めと天然受け。(というか、この漫画の受けは全て天然ではないか?)
次は、イケメンリーマンで口説き落としなちょっぴり強引攻め、キラリ系。受けは地味目素直になれない系。最後は、ちょっぴりとっぽい兄さんワリともてそうな後輩の攻め。受けは正に天然純なメガネ受け(H時はずす)。

で、特徴的だと思ったのは、ホモフォビックなキャラも出てくるというに一切「ホモ」という言葉を使わなかったこと。
全部ゲイで統一。

内容の感想。受けがぼや〜っとしてそうなのに「うむ、まかせたまえ。」とか言ってて。んでもこの人喜び時、花飛ばしすぎw 攻めに嬉しいこと言われると「エヘv」とかにやついちゃう。

自分が女性に性的興味を持たない性質であるから、会社ではバリアーはってる内気な受けなんだけど、年下ダケド大人な攻めと(引越しの際業者と客の関係で)出会ってからどんどんひかれてしまう。本当の自分を受け入れてほしい気持ちでカミングアウトすると・・・・脈アリでした。襲われました。ガバッ!
驚いた受けは悩んだあとに、天然誘い文句を吐き散らし攻めを翻弄し、翻弄されるのでしたー(今日のワンコ風)。

で、生々しいのです。エロのシーンも正にゲイゲイしいのです。(←ナニソレ?)男の裸体がハぁ!みたいな。筋肉質な裸体が踊る踊る。受けも攻めに想いはせるとき攻めの裸体を思い起こす、それがまたゲイ的な恋愛のようで・・・。その描写だけでもなんだか雰囲気が生々しいのです。
そして、それは「エロが」というわけではなく、全体として「人間味」の表現として生々しい。

というのもこれは、私が思うに「ゲイの恋」を赤裸々に語った・・・・という印象の描写をするからなのです。
でもBL。なんかほや〜としてる彼等の恋愛は胸がこそばゆいケド、温まる日々を綴った恋愛ヒストリーなのです。乙女のようなラブップリに当てられそうですが、ゲイな二人が純粋に歩み寄る。


二個目からも仕事をし、生活の中で恋愛を掴んで行く、といった感じです。そして、

あなたを待つことも 時に遠く離れることすら みんな愛しい・・・

のセリフからも伝わるように、これは単純に(しかし複雑な人間の)二人の生が交わされるヒストリーなのです。人生の中で恋愛があり、誰かを愛しいと思う、その中で生活を営む。

これは、どこか、ゲイが歩む、時として歩もうとする(一部的な)人生の形ですらあると思う。
そしてゲイとか何とかを別に綴られる“人間”達の想いがそこにはあるのね。

3個目も、人間味を失わせないキャラクター達が現実の中で存在するように、出会い想い合い生きていく。

それをBLという世界で描かれた、て感じ。

このような少ぉし生々しい印象のBLを読者はどう受け止めていくのだろうな・・・。