macskaさん所の面白記事。セックス観について。

寝てたんだけど悪夢にうなされて(というか腕枕してたら痺れが切れて起きてしまったせいで)、目が完璧覚めちゃった。で、折角だしブログ更新でもしてみる。

http://d.hatena.ne.jp/macska/20070915
うーん、難しいですねぇ。
けれど、これって私にとっても重要なことなので、頭悪いなりに考えてみようと思う。


だけど、「セックスは子供を作るためのものであり、その目的以外にはしてはいけない」という性道徳(に当てはまるのか疑問だけど)についての反駁は、根本的に言って難しい。
そもそも、セックスがどういうものであるのか、という問いの答えについては、何も最初から「こういうものだ」と定められる本来的な理由が導き出せないものだと思う。セックスがどういうものか、なんてものが説明できる担保を私たちはいまだに見つけられていないのではないか、と私は思うのだけど。私には結局どのような目的と理由で多くの人達の間でセックスが消費されてるかよくわからない。そしてせいぜい私にわかることは、ただ「なぜかはわからないが多くの人がセックスをしているんだ」という事実のみ。*1
そして、性道徳というものについても、それは私たちが構築・更新していくものなのだから、それについて本来的必然的に「こうだ」と決まってるわけではないようにも思う。

その点を踏まえた上で、要点を3つにまとめてアドバイスを考えてみたい。
まず1点目。

セックスへの捉え方を再考させる。

ここでは、親の立場からすれば、どのようなセックスへの捉え方を相手にもってほしいと思うか、が論点になってくると思う。

たとえば、同性愛者がこういう「セックスは子作りのためのもの」と言われてバッシングを受けたとしよう。それに反論する時、たとえば「しかし実際にセックスは、子作りだけのものではなく、快感やコミュニケーションの手段として用いられてるのだから、同性愛者だけが非難されるいわれはない」という答えが、既に出されてると思う。
(少し話がずれるが)他にも、「同性間でセックスするのは自然ではない」という意見についても「人間以外にも同性間でセックスしてる動物はいる。何が自然かどうかはわからない」という答えが用意されてるように思う。
ここでは、同性愛者(の一部の)論者はセックスを『生殖』から引き離そうと試みているわけだ。つまり、セックスへの捉え方を「快感のため」「コミュニケーションのため」というものへ移行させる戦略をとる。(少なくともそう見える)

しかし、たとえば、聖書を字面どおりというか、書かれてあるそのままに解釈しようとするキリスト者もいたりする。
そういう者からしたら、避妊セックスはしてはいけないし、同性間セックスもしてはいけない、ということにやはりなる。
そういう人に捉え方の再考を促しても無駄。だって、最初からセックスへの根本的な捉え方が違うのだから(捉えなおす動機がないのだから)、そういう人に「捉え方を見直していきましょう」と説得してもおそらく信仰の妨げとして跳ね返されるだけなので、こっちが無駄骨折るだけで徒労。相手に捉え直す動機を与えないと、自殺を止める説得力はなさそう。

不当性を訴える。

そもそも娘さんがセックスについてどのような認識を持ってるのかが不明。
もし仮に、「セックス」というものを、彼女が「膣挿入」だけとしか捉えてなかったとしたら、上のように概念をほじくり回すような行為はやはり無駄かも。それよりは、性的な身体への介入としてその脅し(「自殺する」)の不当性を訴える行為が考えられそう。
つまり、基本に立ち返って「それはプライバシーの侵害だ!」と訴える事が有効ではないかと思う。ペニスは私のものであり、膣は私のものであるのだから、それをどのように扱うかの権利は私達側にある、と。
これは、(たとえば)仮に彼女が(聖書に書かれてあるとおりの信仰をするような)キリスト者であっても、それなりに説得力を持つはず。と信じたい・・・。


しかし、もし、彼女の「子作り以外にセックスしてはだめ!」が理屈抜きの考えであるならば*2、そういう反駁も意味を持たないかも。問答無用でダメだと言い募る人にどんな理屈を立てても、これまた無駄では。これも自殺を止めるような説得力はなさそうに思う。

理屈抜きの人への対応。

となると、もはやここでは具体的な反駁をする必要はなくなる。
というか、この場合は、彼女が“なぜ子作り以外にセックスしてはいけないと思うか”というのがミソになってくるだろうから、それについて親側が歩み寄り相手の真意(?)を探っていくしかないように思う。
そこで「なぜ」という部分が見つかったならば、それについてまた改めて対応を(他の人の援助も借りつつ)考えていけばいい。
もはやその時点では、娘の言い分を聞いて(そしてその言い分を親側の立場と折り合いをつかせて)新たな対応を考える他ないのでは。と思うのだけど、どうか。
・・・なんだか振り出しに戻った感のある3点目だけど、私にはこれ以上もうどうにも考えが思いつかない。


で、結局私から言える事は、(3点に共通する)「膝を突き合わせて話し合え」という愚にもつかないアドバイスだけみたい・・・。
大事な事は、彼らがいかに良好な関係を保っていけるか、ということなのだから、お互いがいかに歩み寄れるかが解決のポイントなんだろうけど・・・。上記のように考えてみたところ、正直「これだけの相談内容ではアドバイスが出来ない」と思ってしまう。

もしセックスへの捉え直しが出来るようなら、性道徳に対するあらゆる意見を彼女に提示して、よりましなセックスへの捉え方を持ってもらう。
それが無理なら、「その脅しは不当なのだから認められない」と諭す。
それでも良好な関係を保てないようなら仕方がない。なぜそんな風に思うのか、相手の意見をもっと聞いてみるしかない。もしかしたら、セックスに対して深刻な悩み・問題を抱えてるかもしれないしね。それを突き止められたなら、解決策も見えてくるかもしれない。


ていうか、本音を言うなら、「なに下らないこと言ってるの、あんたはさっさと勉強でもしてなさい」とだけ言っておけばよいのでは?とか思っちゃう・・・。だって、正直そんなことで自殺されたらたまらないよ。。。


うぅ〜ん、なんだか煮え切らないアドバイス

とりあえずこんなもんでどうでしょうか、皆様?

*1:そして、理由はともかくとして、実際にセックスが多くの人々にとって重要であるのだから、その行為を蔑ろにしてはいけないだろう、ということはわかる。

*2:理解を正そうと試みた親を拒絶したことから、たぶん彼女は理屈抜きで反対してるんじゃないかな?